環境保全の体制と仕組み

環境保全体制

キオクシアグループでは環境保全活動を継続的かつ効果的に推進するため、国内グループ会社の各製造事業場に工場長をトップとする環境保全体制を構築しています。責任および権限を明確に定めるとともに、環境保全に関する最高審議機関として地球環境会議を設置し、環境マネジメントシステム、環境方針、環境目的、実施計画を審議しています。また、コンプライアンス実行委員会を設置し、法令遵守の徹底を図っています。

環境保全体制(キオクシア(株)四日市工場の事例)

環境保全体制(キオクシア(株)四日市工場の事例) 環境保全体制(キオクシア(株)四日市工場の事例)
  • EMS(Environmental Management System):環境マネジメントシステム

環境施設における汚染防止

キオクシアグループは、排水処理施設などの環境施設において、当社グループのガイドライン「環境構造物指針」を定め、化学物質による汚染の未然防止・リスク低減を図っています。

構造物の汚染防止策

スクラバー・排ガス洗浄装置

スクラバー(排ガス洗浄装置)
安定処理のための構造・仕様

架空配管

架空配管
土壌汚染のリスク低減(埋設配管なし)

防液堤

防液堤
地下・公共用水域への流出防止

水処理施設

水処理施設
安定処理の仕組みと異常排水の流出防止

継手部二重化

継手部二重化
継手部からの漏洩防止と監視

六面点検

六面点検
六面点検による異常の早期発見

水質・大気の管理状況

キオクシアグループは環境負荷を最小限に抑えるため、国内グループ会社の製造事業場において、水質や大気について法規制より厳しい自主基準を設けて日常的に管理しています。規制の対象である窒素酸化物(NOx)、硫黄酸化物(SOx)、全窒素(T-N)、全リン(T-P)、化学的酸素要求量(COD)、浮遊物質量(SS)、フッ素(F)、水素イオン指数(pH)については、24時間連続で自動監視しています。
水質・大気の管理強化のため、法規制対象外の項目についても、構内の分析センターにてサンプリングによる自主管理を行っています。国内製造事業場では、年間約56,000件のサンプルを分析しています。
なお、2024年度も、水質・大気などの環境保全に関する行政からの罰金・処罰はありませんでした。詳細は、以下の環境報告書をご参照ください。

新棟建設における環境への配慮

キオクシアグループは製造棟を建設する際、工事に伴う周辺環境への影響に配慮し、事前に環境アセスメントを行い、必要な措置を講じています。さらに、工事完了後も騒音・排水などの測定や生態系の調査を行い、周辺環境が悪化していないことを確認しています。
キオクシア岩手(株)第2製造棟建設工事は、同社が立地する北上市内では最大規模であり、工事中の周辺環境への影響を考慮し、慎重に対策を講じました。工事中に発生する粉塵、騒音、排水、廃棄物、照明、道路の汚れなどが地域の方々の日常生活に影響を及ぼさないよう、準備工事段階から竣工を通して施工事業者各社と連携して、隔週の環境パトロール実施や、工事現場での仮設の防音壁や排水処理施設の設置を行うことで、周辺環境の汚染や事故を防止しました。

環境パトロールの様子
仮設排水処理施設(手前)

環境施設監査

キオクシアグループでは、製造事業場を対象とした環境施設監査を定期的に実施しています。この監査は、「3全主義」(全域の・全設備施設を・全員で管理)、「3現主義」(現場・現物・現実)、「目視管理」(見る・見える・見せる管理)を基本理念としています。

社内の環境施設監査員による環境施設監査は、法の適用を受ける排水処理施設など8施設を対象としています。監査では、法令遵守や法規制物質の計測管理、4S(整理・整頓・清掃・清潔)の徹底を確認しており、指摘事項に関しては予防措置と改善を行っています。また、社内の監査員育成プログラムを通じて、リスク対策を目的とした専門家を育成することで監査の質の向上に努めています。

キオクシアグループの環境施設監査体系

キオクシアグループの環境施設監査体系 キオクシアグループの環境施設監査体系