サステナビリティ・マネジメント

キオクシアグループは「『記憶』で世界をおもしろくする」というミッションのもと、製品・サービスを通じて人々の暮らしを豊かにし、社会の可能性を広げていくことを目指してサステナビリティ経営を推進しています。また、活動にあたっては、お客様、調達取引先、従業員およびその家族など、企業を取り巻くさまざまなステークホルダーとの対話や協働を通じて、課題の理解に努めるとともに、信頼関係を構築していきます。

サステナビリティ推進体制

キオクシアグループでは、サステナビリティ・マネジメントを強化、推進するために、2つの会議体を運営しています。
キオクシアグループのサステナビリティに関する戦略・方針・目標などは、代表取締役社長が議長を務め、執行役員を委員とする「サステナビリティ戦略会議」において審議、決定し、定期的にそれらの進捗度を確認し、重要事項については取締役会に報告しています。サステナビリティ担当執行役員が委員長を務める「サステナビリティ推進委員会」では、「サステナビリティ戦略会議」で策定された戦略・方針に基づき、コーポレート部門、キオクシア株式会社の事業部門の組織長が、サステナビリティ課題、指標などの討議や活動の進捗確認を行っています。また、「サステナビリティ推進委員会」の下に、重要なサステナビリティ課題に取り組むタスクフォースを必要に応じて設置し、課題対策の推進、進捗管理を行っています。なお、これらの会議体は、キオクシアグループのサステナビリティ活動の推進を専任で行うサステナビリティ推進部が事務局として運営しています。

キオクシアグループのサステナビリティ会議体

2023年度は戦略マテリアリティ(サステナビリティ重要課題)の実現に欠かせないKPI*に関する協議を継続的に行うとともに、設定したKPI(30項目)の進捗状況をモニタリングし、社会的要請を踏まえ一部の目標を再設定しました。
また、これらの非財務指標を中期経営計画に織り込み、財務指標・事業計画と統合した経営計画を策定しています。

* KPIは、Key Performance Indicatorの略で重要業績評価指標のこと。

サステナビリティに関する第三者評価

キオクシアグループでは、品質・環境・安全健康などに関する国際標準規格の認証を取得しており、継続的にこれらを維持・更新しています。

キオクシアホールディングス株式会社はRBA(Responsible Business Alliance)に加盟しており、RBAの行動規範に沿った責任ある事業遂行(自社サステナビリティ活動の推進、および調達取引先への要請)に取り組んでいます。キオクシア株式会社本社、四日市工場および、キオクシア岩手株式会社、Solid State Storage Technology Corporationでは、RBAが毎年発行している自己診断票(SAQ:Self Assessment Questionnaire)に基づくセルフアセスメントを実施し、労働、安全衛生、環境、倫理、マネジメントシステムにおける内部管理が適正であることを確認しています。また、これらの製造拠点では、2年毎にRBAの第三者監査を受け、事業活動の適正性を確認しています。
2021年から2023年に受けたRBAの第三者監査では、すべての製造事業場(四日市工場、キオクシア岩手株式会社、Solid State Storage Technology Corporation)において、監査項目である労働、安全衛生、環境、倫理、マネジメントシステムにおいて適正な管理が認められ、RBA認証プログラムにおける最上位のステータスであるプラチナを取得しました。
当社グループでは、第三者評価の取得を通じて最新のサステナビリティ要求を把握し、それも含めた課題の改善に取り組んでいます。また、本活動を通じて当社グループのサステナビリティの取り組みが適正に評価されることで、お客様をはじめとするステークホルダーの皆さまに、安心してお取引いただいています。

サステナビリティの社内浸透

従業員の意識啓発

グループ全体のサステナビリティ意識を高めるために、期初に実施している従業員向けの経営方針説明会で、社長および経営幹部がサステナビリティ経営の方針およびその実践の重要性について説明しています。また、新入社員・新任役職者を対象とした階層別教育や、営業・調達などの部門教育においても、サステナビリティ活動に関する教育を実施しています。

キオクシアグループでは、サステナビリティ経営の基本的な考え方を解説した「キオクシアのサステナビリティハンドブック」を従業員に配布しています。
また、従業員とその家族に向けて発行している社内報でも、女性活躍推進や太陽光パネルの設置など、サステナビリティ関連のトピックを取り上げています。

キオクシアのサステナビリティハンドブック(日本語版・英語版)

また、2023年度は、キオクシアグループの役員および従業員を対象に、サステナビリティ経営について、理解を深めるためのe-ラーニングを実施しました。また、教育内容の改善のために、アンケートも実施しています。

さらに、キオクシアグループは、2023年度に、従業員のサステナビリティ活動を活性化する目的で表彰制度を新設しました。期間中(2回/年)に、特に優れた成果を上げた活動を表彰します。
本制度を通じて、一人ひとりの従業員が広い視野で社会に目を向け、自分の業務と社会課題を重ね合わせ、その解決について考える機会を増やすことを目指します。今後も社会課題に目を向け業務に取り組む人材の育成や企業風土の醸成に努めていきます。

拠点・関係会社でのサステナビリティ活動

キオクシアグループが一体となってサステナビリティ経営を推進するためには、拠点・関係会社においてもサステナビリティ課題を把握し、取り組む仕組みづくりが必要です。
2023年度は、キオクシアグループの生産・開発の拠点である、キオクシア株式会社の四日市工場、横浜テクノロジーキャンパスと、キオクシア岩手株式会社において、サステナビリティ経営を浸透するための事務局を新たに設置し、活動を開始しました。
それぞれの拠点・関係会社が運営するサステナビリティ会議体では、グループ全体で取り組む戦略マテリアリティの各KPI達成のために拠点に展開されている活動や、拠点・関係会社が主体となって働き方の見直しや地域社会とのより良い関係性づくりなどに取り組むための活動を、可視化し進捗を管理しています。
キオクシアグループの本社部門・拠点・関係会社が連携してサステナビリティに取り組む仕組みができたことで、これからもよりいっそうグループ一丸となって、活動を深化していきます。