生物多様性活動

キオクシアグループは、操業を行う地域の豊かな生態系保護と社会貢献を目的に、生物多様性の保全活動を進めています。

フクロウ保護プロジェクトへの参画

キオクシア株式会社四日市工場は、三重県立四日市西高等学校自然研究会と三重県立桑名高等学校自然科学部が進める「フクロウ保護プロジェクト」に参画するため、2018年に「みえ生物多様性パートナーシップ協定」を締結しました。地域の豊かな自然環境を次世代に継承したいと願う本プロジェクトの活動趣旨に賛同し、観察機材の提供等を通じて、フクロウの保護を支援しています。

本活動の一環として、四日市西高等学校が掛けた三重県民の森の巣箱に、同工場の有志従業員が設計した太陽光発電システムやカメラなどを設置しています。これにより、フクロウの営巣・育児・巣立ちの様子を動画で見守ることができるようになり、2019年から4年連続でひなの巣立ちを動画で観察できました。
また、毎年本活動に関する四者協議(三重県、四日市西高等学校、桑名高等学校および同工場)を実施し、生物多様性への理解を深めるとともに、保護活動の改善を図っています。

太陽光発電システムを設置
巣箱内外に観察用カメラを設置
巣箱内外に観察用カメラを設置
巣箱内の雛の様子
巣立ちの様子

構内緑化活動

キオクシア株式会社四日市工場では、従業員の環境意識、構内の美観や心地よさなどの向上を目的として、構内を花でいっぱいにするプロジェクト「フラWA*1~PJ」を2017年に開始しました。2022年度は各建屋の花壇植え替えや、四日市工場設立30周年を記念した植樹も行いました。

  1. 「WA」には、仲間の輪、わかちあい、和(なごみ)、笑いなどの意味を込めています。
植え替え作業の様子

海岸清掃

キオクシア株式会社四日市工場は、絶滅が危惧されるアカウミガメ*2の産卵環境の保全を目的として、楠地区まちづくり検討委員会とNPO法人四日市ウミガメ保存会による吉崎海岸(四日市市楠町)の清掃活動に参加しています。2022年6月の清掃活動には、同工場の従業員やその家族など、あわせて約150名が参加し、アカウミガメが産卵できる環境を守るとともに、その生態系や保全活動の重要性などについて理解を深めました。

  • *2 近い将来、野生での絶滅の危険性が高いものとして、環境省レッドリストの絶滅危惧種カテゴリーに分類されています。
海岸清掃活動の様子

桜守事業への参画

岩手県北上市は、桜の名勝地である展勝地公園*3の桜を次の100年につないでいくため、桜の世話を行う「桜守」を育成する桜守事業活動を実施しています。
キオクシア岩手株式会社は、本事業の「桜守講習会」に参加し、地域の中学生らと共に公園内の桜の若木に肥料を与える活動をサポートしています。

  • *3 展勝地公園は、2021年に開園100周年を迎え「日本さくら名所100選」にも選定されている桜の名所です。
施肥作業の様子

湿地帯の保全

台湾のSolid State Storage Technology Corporation(以下、SSSTC)は、NPO法人Taiwan Environmental Information Associationと連携して、湿地帯の生態系保全プロジェクトを推進しています。2022年は18名の従業員が湿地帯の外来植物の駆除に参加しました。

外来植物を駆除する様子

海岸緑化

SSSTCでは、海岸周辺の生物多様性保全と海岸浸食を防ぐために、台湾の林口の海岸を緑化しています。2023年3月には、従業員56名が植樹に参加しました。

植樹の様子

ベンガルヤマネコとの共生支援

台湾唯一の野生ネコ科動物であるベンガルヤマネコは、道路や農園の開発、交通事故などにより生息数が減少しています。またその行動範囲と人間の生活圏が重なる地域では、養鶏農家が飼育している鶏の捕食が問題になっています。SSSTCはNGO法人Leopard Cat Association of Taiwanの活動に賛同しています。SSSTCの従業員は、養鶏農家へのベンガルヤマネコの侵入を防止する金網設置を通して、ベンガルヤマネコと養鶏農家の生活を守り、共生を支援しています。

金網を設置する様子