持続可能なサプライチェーン

サプライチェーンにおけるリスク管理について、ステークホルダーの関心は年々高まっています。キオクシアグループは、自社のみならず、サプライチェーンにおいても労働者の適正な人権、労働環境、安全衛生、環境負荷低減などに配慮した責任あるサプライチェーン管理に、調達取引先と協働して取り組んでいます。

キオクシアグループのサプライチェーン

地域別 調達額比率(2020年度、金額ベース)

海外 47%、日本 53%

キオクシアグループは、各国・地域における多くの調達取引先からさまざまな原材料や資材を調達しています。2020年度の調達取引先数は600社以上におよび、海外の調達額比率は47%を占めています。

キオクシアグループの調達方針

キオクシアグループは、各国・地域の法令や社会規範を遵守し、調達取引先との相互理解の促進、信頼関係の構築を通じて、持続可能な調達活動の推進に努めています。
キオクシアグループは、主要な調達取引先に対し、「キオクシアグループ調達方針」への同意とサプライチェーンにおける責任ある事業の推進を要請しています。また、社会情勢や経営環境の変化に応じてこれらを適宜更新しており、2021年8月には「キオクシアグループ調達方針」を改定し「キオクシアグループサプライチェーン行動規範」を新規に策定しました。
さらに、環境に関しては「キオクシアグループグリーン調達ガイドライン」、鉱物調達に関しては「キオクシアグループ責任ある鉱物調達方針」を定め、関連する調達取引先へ周知しています。

サプライチェーン・マネジメントの推進体制

キオクシアグループでは、キオクシアの本社調達部に企画担当を設置し、調達取引先との責任ある取引とサプライチェーン管理に取り組んでいます。
調達活動の推進にあたっては、CSR・サステナビリティ推進部門、環境関連部門など関連部門との連携を図っています。

業界団体・イニシアティブへの参画

グローバルサプライチェーンにおける人権・労働・安全衛生・環境・倫理などの社会的責任を果たすため、2021年7月にキオクシアグループは、RBA(Responsible Business Alliance) *1に加盟しました。RBAの行動規範に沿った責任ある事業遂行(自社CSR活動の推進、および調達取引先への要請)に取り組んでいます。

  • *1 RBA(Responsible Business Alliance):責任ある企業同盟(旧Electronic Industry Citizenship Coalition)。

また、キオクシアグループは、責任ある鉱物調達に関わるイニシアティブであるRMI(Responsible Minerals Initiative)とJEITA(電子情報技術産業協会)の責任ある鉱物調達検討会に参画し、責任ある鉱物調達を推進しています。

調達取引先とのアセスメントとモニタリング

新規取引先アセスメント

新規に調達取引を開始する際は、調達取引先の環境管理体制、工程管理体制、法令遵守、経営状況など、当社グループの調達取引先選定基準に則しているかを確認の上、取引を行っています。

モニタリング

調達取引先との取引継続に際しては、取引規模など参考に取引先を選定し、RBAが提供するセルフアセスメント方式によるCSR調査(RBA-SAQ*2)の実施を調達取引先に依頼しています。このように、調達取引先におけるCSR推進状況を確認し、サプライチェーン管理の徹底を図っています。RBA-SAQでハイリスク判定となった調達取引先については、RBA第三者監査の受審など是正要請しています。また、随時実施している品質監査などにおいて、調達取引先の製造現場の管理状況を確認し、必要に応じて改善の要請や取り組みの支援をしています。

  • *2 SAQ:Self-Assessment Questionnaire。労働・安全衛生・環境・倫理・マネジメントシステムから成る。企業全体を対象とするCorporateと各工場を対象とするFacilityの2種類のSAQを当社にて併用。

サプライチェーンモニタリング (2020年度、キオクシア本社、のべ社数)

※表を左右にスクロールすることができます

取引先調査
(社数)

ローリスク
(回答数)

ミディアムリスク
(回答数)

ハイリスク
(回答数)

RBA-SAQ
(Corporate)

48社

44社

4社

なし

RBA-SAQ
(Facility)

45社

232拠点

なし

なし

CSR調査*3
(その他)

6社

6拠点

なし

なし

  • *3 RBAオンライン以外のCSR調査(Sedex/SA8000などRBA基準以外の調査を含む)。

責任ある鉱物調達について

2013年1月に米国金融規制改革法(ドッド・フランク法)の紛争鉱物問題に関する1502条が施行され、キオクシアグループは米国上場企業のサプライチェーンに連なる企業として、コンゴ民主共和国およびその近隣周辺地域で採掘された錫、タンタル、タングステン、金(通称3TG)が反社会的勢力の資金源となっていないことを確認すべく、精錬所の調査に取り組んできました。

2021年3月からは、コンゴ民主共和国およびその近隣周辺、ならびに紛争地域および高リスク地域(通称CAHRAs)における、紛争、人身売買、奴隷、強制労働、児童労働、虐待、戦争犯罪などの非人道的行為に関わる、3TGおよびコバルトを原材料として使用しないことを定めた「キオクシアグループ責任ある鉱物調達対応方針」に基づき、鉱物調達を推進しています。

キオクシアグループ鉱物調達推進体制

本社調達部、技術部門、IT部門など関係部門からなる「責任ある鉱物調達ワーキンググループ」が、「キオクシアグループ責任ある鉱物調達方針」に沿ってキオクシアグループとしての取り組みの徹底と、情報を共有しています。

鉱物調査の取り組み

キオクシアグループは調達取引先に対して、責任ある鉱物調達のため、鉱物の使用状況、製錬所情報を確認する調査を要請しています。2020年度は、3TGを使用している可能性のある調達取引先77社に対して、RMI(Responsible Minerals Initiative)作成のCMRT(Conflict Minerals Reporting Template)活用による調査を依頼しました。また当社は、調達取引先に対してRMIによる認証を受けた精錬所RMAP(Responsible Minerals Assurance Process)からの鉱物調達を要請し、2020年度のRMAP認証済み、または監査中の精錬所からの調達割合は100%*4でした。

さらに、当社はステークホルダーからの要請を踏まえ、2021年より調査対象鉱物にコバルトを追加し、調達取引先17社を対象にRMIのCRT(Cobalt Reporting Template)による精錬所調査を開始しました。

  • *4 RMI監査中ステイタスの精錬所(Active)1件を含む。

鉱物調達モニタリング (2020年度、キオクシア本社、のべ社数)

※表を左右にスクロールすることができます

取引先調査
(社数)

調査回答
(件数)

是正依頼*5
(件数)

是正完了
(件数)

取引停止など

CMRT調査
(3TG)

77社

150件

6件

6件

なし

CRT調査
(コバルト)

17社

23件

3件

1件

なし

  • *5 調達取引先に対するRMAP以外の精錬所からの鉱物調達に関する是正依頼

グリーン調達の取り組み

キオクシアグループは、「キオクシアグループ環境方針」に基づき、持続可能な社会の実現を目指しています。

その実現に向け、環境・品質・調達部門を中心とした「グリーン調達ワーキンググループ」を構成し、「キオクシアグループグリーン調達ガイドライン」を定めた上で、各国・地域の法令や規則、顧客からの要請などを反映し、定期的に更新しています。本ガイドラインは、資材調達における環境負荷軽減に対する当社の考え方や、有害化学物質管理に対する当社要望を取りまとめ、調達取引先と共有するものです。

これに加えて、当社は製品およびその部材に使用される化学物質について、設計開発段階から環境影響のアセスメントを徹底的に行い、さらに製造工程においても環境負荷の高い物質をできる限り使用しないことで、環境負荷の軽減に努めています。

これらの取り組みを通じて、当社は達取引先と連携して、適切な化学物質管理に努め、より良い地球環境の実現に貢献していきます。

グリーン調達モニタリング (2020年度、キオクシア本社、のべ社数)

※表を左右にスクロールすることができます

取引先調査
(書面他)

調査回答
(件数)

是正依頼
(件数)

是正完了
(件数)

取引停止など

グリーン調達
(RoHS/Reach)

20社*6

20件

0件

0件

なし

グリーン調達
(その他)

124社*7

124件

0件

0件

なし

  • *6 Reach/SVHCに関する、欧州データベース(SCIP)登録義務化に伴う取引先調査
  • *7 中国VOC規制に関する取引先への対応調査・注意喚起

サプライチェーンリスクへの対応

調達取引先が当社の定める調達取引基準に違反した場合、調達取引先やサプライチェーンにおけるCSRリスクが確認された場合、新たな法規制により対応が必要になった場合など、当社は該当する調達取引先に改善または対応要求を行います。それらの調達取引先に対して是正指導・支援を行い、是正が困難と判断された場合には、取引を停止します。

なお、2020年度、CSRリスクにより取引停止となった調達取引先はありませんでした。

BCP*8(事業継続計画)におけるサプライチェーンからの供給確保

キオクシアグループでは、地震や自然災害、事故に加え、パンデミックなどの緊急事態による事業の中断を回避するために、調達取引先の複数化や有事の際の緊密な連携に努めています。

  • *8 BCP: Business Continuity Plan