キオクシアグループでは、さまざまな職種で多様な 人材が個々の強みを活かして働いています。
人材育成
キオクシアグループは、多様な従業員がそれぞれの能力を発揮して活躍できるよう、人材の育成・活用に力を注いでいます。
人材育成の基本方針
人材はキオクシアグループの競争力の源泉です。従業員一人ひとりが、挑戦し続け、新しい価値を創造することが、当社グループのミッションである「『記憶』で世界をおもしろくする」を実現することにつながるという考えのもと、教育体系の強化を図るとともに、一人ひとりの挑戦をサポートするための仕組みづくりを推進します。
人材育成の体制
キオクシア株式会社では、人材の育成・活用のいっそうの推進を図るため、人事総務部に人材開発グループを設置しています。なお、代表取締役社長を委員長とした教育委員会では、毎年社内における教育について、実績をふまえた改善提案や、事業計画をもとに、翌年度の方針を審議しています。また、教育委員会の議論は、新しい教育施策に反映しています。
人材育成のための教育体系
教育制度
キオクシアグループでは、従業員が共通して持つべきベースを確立するための教育制度と、個々のニーズとキャリア特性に応じたプログラムを用意しています。さらに、従業員の自発的な知識・スキル取得を促すため、自己啓発を支援するツールを提供しています。
国内グループにおける主な教育区分
教育の区分 |
概要 |
---|---|
基礎教育*1 |
働く上での共通ベースであるキオクシアグループ行動基準やこれに則した価値観を身に付けるために、コンプライアンスやサステナビリティについて学びます。キオクシアグループ行動基準は、日本語、英語、中国語繁体字、中国語簡体字、韓国語で展開しています。 |
グローバル教育 |
「グローバル人材(自国/地域の業務のみだけでなく、グローバルなステークホルダーとコミュニケーションを取り、異文化を受容しながら業務を遂行できる人材)」を育成するための教育です。 |
階層別教育 |
新たな役割(リーダー・管理職など)に任命された時に必要となる基本知識・スキル、マネジメント力の向上を図るための研修です。また、継続的に管理職に必要なマネジメント力の向上を図る研修や、グローバルビジネスで必要な知識・スキルの早期習得を目的とした教育も含みます。 |
職種別教育(部門別教育) |
職種・部門別にそれぞれの従業員のキャリア段階に応じて、必要な知識・スキルの習得を目的として実施する教育です。 |
経営人材教育 |
経営幹部候補者・将来のリーダー候補者を育成する選抜型の教育です。 |
自己啓発支援 |
従業員の自主的な知識・スキル取得促進のため、マネジメント(組織、戦略・マーケティング、目標管理・人事評価、サステナビリティ・コンプライアンス、労務・メンタルヘルス、顧客満足・営業、キャリア、ビジネススキル、教養)、PCスキル、語学など、約190のメニューをe-ラーニングにて提供しています。 |
- *1 基礎教育:キオクシアグループにおける基礎教育の一環として、キオクシアグループ行動基準の理解促進のための各種教育を実施しています。2023年度の国内グループにおける従業員の受講率は100%でした。
共通研修受講状況(2023年度、国内グループ)
選抜型・必須型*2 |
自己啓発型 |
|
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プログラム数 |
13 |
162 |
総受講者数(のべ) |
123,120人 |
1,375人 |
総受講時間(のべ) |
153,153時間 |
1,322時間 |
- *2 選抜型・必須型は、基礎教育、階層別教育が対象です。
キオクシア株式会社の共通教育


- *2 就業時間外の語学教育などの自己啓発を含みます。
技術教育
キオクシアグループは、技術者の育成に積極的に取り組んでいます。国内グループの新人社員に、技術者として必要な素養を高めるための基礎研修(電気電子、半導体の基礎、情報処理やストレージシステムの基礎、ものづくり研修、統計、AIや機械学習など)を実施しています。また、入社2年目以降の技術者には、開発に必要な専門技術講座を提供しています。
また、各職場では、メンターの下、職場内教育であるOJTや部内の各種研修により、一人ひとりのキャリアに合わせてきめ細かに指導しています。さらに、一人ひとりが技術者として自発的にキャリアを形成できるように、必要な学習を促進する職場環境づくりに取り組んでいます。
キャリア形成を支援する制度
キオクシアグループは、従業員一人ひとりの育成やキャリア形成を支援しています。キオクシア株式会社では、年に一度、従業員が上長と長期的なキャリア形成の方向性を話し合い、中期的に到達すべき能力基準や育成・活用方法を共有する「キャリアデザイン制度」、半年ごとに今後半年間の業務内容と過去半年間の業務成果について上長と確認する「パフォーマンスマネジメント制度」などを導入しています。
海外大学・研究機関への派遣
キオクシア株式会社では、従業員が、より高度な専門性を持ち、グローバルに活躍することをサポートする仕組みの一つとして、留学制度を設けています。マサチューセッツ工科大学やカリフォルニア大学サンディエゴ校など、海外の大学・大学院・研究機関などを対象にしており、2023年度は、本制度を通じて3名の従業員を派遣しました。
キャリア形成のための休職制度
キオクシア株式会社では、2023年度に、従業員が自立的にキャリア形成やリスキリングに取り組むことのできる休職制度を導入しました。職務と関連する専門性の向上、MBAの取得を含むマネジメントスキルの向上を目的に、大学、大学院およびこれに準ずる教育研究機関において、スキルアップを図ることを支援します。
従業員エンゲージメント調査
キオクシアグループが競争力を高め社会と共に成長していくためには、従業員一人ひとりのエンゲージメントの向上が不可欠です。従業員のエンゲージメントを高め組織の活性化を図るための出発点として、当社グループでは従業員エンゲージメント調査を定期的に実施しています。本調査の結果や従業員の声をもとに、課題を特定し、より良い職場環境を実現するための施策の立案・実施に役立てています。
直近(2022年度)で実施した調査では、キオクシアグループ従業員約14,000人を対象に無記名方式で実施し、89%の従業員から回答を得ました。
キオクシアグループ*3では、本調査の結果について、代表取締役社長、執行役員および部門長に報告し、従業員エンゲージメントの向上に活用しています。2023年度は、前回の調査結果を従業員にフィードバックするとともに、調査で判明した課題への対策を行いました。課題の一つとして、経営幹部と従業員のコミュニケーションをさらに深める必要があると考え、経営幹部からのメッセージ(会社の方針や自身の考えなど)を、社内ポータルサイトに掲載したほか、これに対する従業員アンケートを実施しました。
今後も、本調査を継続的に実施し、職場環境の改善や、働きがいがあり、働きやすい組織風土の醸成に努めていきます。
- *3 キオクシアホールディングス株式会社への出向者を含みます。
従業員エンゲージメント調査の実施サイクル

