キオクシアグループでは、働き方の現状を正しく認識し、上長と従業員が日常的に労働時間を強く意識する環境づくりを目的に「勤務実績状況表示システム」を運用しています。
「勤務実績状況表示システム」では、週次で勤務実績をリマインドし、時間外労働時間に対する注意を促すなど、勤務の見える化をサポートしています。
多様性の推進
多様な個性を持つ従業員がそれぞれの力を十分に発揮することが、イノベーションを創出し、企業の成長や社会への新しい価値創造につながります。このような考えから、キオクシアグループはダイバーシティ(多様性)を推進しています。
多様性の推進の方針と体制
キオクシアグループは、グループ行動基準に多様性の尊重を掲げ、人種、宗教、性別、国籍、障がい、年齢、性的指向等にかかわらず、多様な人材が活躍できる風土を醸成していきます。
人事担当執行役員をダイバーシティ推進責任者に定め、キオクシアホールディングスの人事総務部を推進組織と位置付け、グループ全体の施策としてダイバーシティの取り組みを進めています。また、サステナビリティ推進委員会の下部組織であるタスクフォースにおいて、組織横断で戦略、方針、重点施策などを協議しています。
女性従業員のキャリア形成促進
キオクシアでは、性別に限らず従業員がそれぞれの力を十分に発揮し活躍できるよう、施策を進めています。
2021年度は、女性の経営参画推進のため、女性役職者数を2025年度までに2019年度比の2倍とすること、そのために、新卒採用における女性比率を事務系45%以上、技術系15%以上とすることなどを中期目標に設定しました。また、推進するための施策についてタスクフォースで協議しました。


女性活躍推進に関するデータ(2021年度)(キオクシア)
項目 |
実績 |
---|---|
従業員内訳(国内グループ)*1 |
男性90.7%、女性9.3% |
役職者(課長クラス以上)における女性比率*1 |
3.9% |
取締役会における女性比率*1 |
0% |
新卒採用における女性比率*2 |
事務系60.0%、技術系11.5% |
- 2021年4月時点
- 2021年4月入社、新卒実績
女性新卒採用の拡大・女性役職者育成の取り組み
新卒採用者*3に占める女性の割合(キオクシア株式会社)
2019年度 |
2020年度 |
2021年度 |
2022年度 |
|
---|---|---|---|---|
事務系 |
25.0% |
25.0% |
60.0% |
53.3% |
技術系 |
7.2% |
14.4% |
11.5% |
13.2% |
女性役職者数の推移*4(キオクシア株式会社)

- *3 大卒・大学院卒
- *4 各年4月1日時点
外国籍従業員の採用・活躍促進
ダイバーシティ推進の一環として、外国籍従業員の採用拡大を進めています。
シニア世代の活躍促進
従業員が年齢に関わらず、長年培った知識・経験を活かし活躍し続けることのできる制度として、2019年度から定年退職の年齢を60歳から65歳に延長しました。
障がい者の雇用
キオクシア国内グループの障がい者雇用率は1.63%です。(2022年3月末時点)
法定雇用率の達成に向けた取り組みと並行して、社会全体が目指すゴール「ソーシャル・インクルージョン」に向けて、社員との交流、働きやすく・働きがいのある環境の整備、さらには事業価値の創出の観点で、取り組んでいきます。
キオクシア手話倶楽部
これまでキオクシアでは、毎月、従業員を対象とした手話教室を開催していました。手話倶楽部では、円滑なコミュニケーションの実現に向けて従業員が手話を教えるほか、聴覚障がい者への理解を促す情報を提供していました。2021年度は新型コロナウイルス感染拡大防止のため、対面開催は休止し、今後に向けてオンライン開催の準備を進めました。
また、テレワークの普及や電話会議の増加、マスク着用に伴い、聴覚障がい者が会話内容の理解をしづらくなったことへの対策として、会話の内容を文字で表示するツールを手話倶楽部のメンバーが中心となって導入しました。
キオクシアエトワール(特例子会社)
障がいのある方の雇用と活躍促進を目的とした特例子会社のキオクシアエトワールでは、こまめな声掛けをはじめとする日々のコミュニケーションと業務を通して従業員の特性を把握し、個人の育成と働きやすい職場づくりに努めています。
ダイバーシティに関する教育
階層別教育の中でリーダー層を対象に、ダイバーシティマネジメントの教育を実施しています。
また、異なる文化や考え方を持つ人とのコミュニケーションについて学ぶ、「異文化コミュニケーション」ワークショップを横浜テクノロジーキャンパスにおいて実施しています。
2022年5月には、ダイバーシティ推進を目的に、他企業の役員を講師に迎え、執行役員および管理職を対象に、講演会を開催しました。対象者の8割以上にあたる、約300名が参加し、積極的に質疑応答が行われました。
ワークライフバランスの推進
キオクシアグループでは、ワークライフバランスの充実に取り組んでいます。従業員一人ひとりが仕事に取り組む意識と仕事のやり方を変え、生産性を高める活動を進めています。
労働時間の削減・勤務時間への配慮
労働時間については、事業活動を行っている各国・地域の現地法を遵守するとともに、国内では、勤務時間のモニタリング、年休取得を推進しています。
また、長時間労働者に対しては産業医による面談を行っています。
2021度のキオクシアの一人当たり総実労働時間は1,992時間、年間時間外労働時間は401時間でした*5。
キオクシアグループでは、多様な人材の活用およびワークライフバランス促進の観点から、労働時間を削減するための働き方の転換を進めています。これまでの在宅勤務の試行や、在宅勤務に関するアンケート結果を踏まえ、2022年度より在宅勤務制度を正式導入しました。在宅勤務を通じて、職場でのコミュニケーションのあり方や仕事の進め方、時間に対する考え方を見つめ直す機会を創出し、職場風土や従業員の働く意識の変革を促すことで、業務効率と働きがいの向上を目指すことを目的としています。
- *5 対象は管理・監督者を除く
労働時間にかかわる主な制度・施策(キオクシア)
※表を左右にスクロールすることができます
制度 / 施策 |
主な内容 |
---|---|
柔軟な勤務制度 |
フレックスタイム制度、在宅勤務制度 |
長期休暇制度 |
自己啓発、社会貢献活動、私傷病(含不妊症)、育児、介護、看護、結婚、忌引、配偶者出産などを理由に、従業員が個人別に積み立てた年休(最大25日)を活用できる |
年次有給休暇の取得促進 |
計画的な年次有給休暇の取得を促進 |
勤務時間を見える化するシステム |
「勤務実績状況表示システム」を運用 |
各職場での長時間労働改善 |
部門や事業場ごとに長時間労働是正の取り組みを展開 |
活動事例:勤務時間を見える化するシステムの活用
仕事と育児・介護の両立支援
キオクシアグループでは、仕事と家庭の両立支援に取り組んでいます。法定水準を上回る制度を整備、さらに拡充と柔軟化を進めています。「時間単位年休制度」では、1時間を超えて取得する場合に15分単位で取得することができます。
仕事と育児・介護の両立を支援する主な制度(キオクシア)
出産・育児
※表を左右にスクロールすることができます
制度 |
法定 |
キオクシアの制度 |
---|---|---|
育児休職制度 |
期間:一定の要件を満たす場合を除き、満1歳まで |
期間:子の満3歳到達の月末まで |
短時間勤務制度 |
対象:3歳未満の子を養育する者 |
対象:小学校修了前の子を養育する者
|
時間単位年休 |
- |
取得時間は、1時間単位とする。但し、1時間を越えて取得する場合は、15分単位で取得できる。 |
介護
※表を左右にスクロールすることができます
制度 |
法定 |
キオクシアの制度 |
---|---|---|
介護休職制度 |
被介護者1人につき、通算して93日まで |
被介護者1人につき、通算して365日まで3回まで分割して取得できる。 |
時間単位年休 |
- |
取得時間は、1時間単位とする。但し、1時間を越えて取得する場合は、15分単位で取得できる。 |
職場復帰
※表を左右にスクロールすることができます
制度 |
キオクシアの制度 |
---|---|
次世代育成手当 |
対象となる子毎に支給 |
相互理解プログラム |
休職前および復職後に本人、上長、人事担当者が、休職中の取り扱いや今後のキャリアについて話し合う機会を設け、休業・休職前後の社員が抱える不安を軽減 |
再雇用の仕組み |
以下の事由で退職せざるを得ない者を再雇用できる仕組みを整備
|
福利厚生
企業年金制度
老後の生活のために、厚生年金保険の老齢厚生年金に加え、企業年金制度(確定給付企業年金)を導入しています。また、確定拠出年金も導入し、老後資金のさらなる充実を図っています。
従業員関連データ(2021年度)(キオクシア)
※表を左右にスクロールすることができます
項目 |
実績 |
---|---|
従業員数*6 |
11,970名 |
労働組合員比率*7 |
81.6% |
平均勤続年数*6 |
全体17.6年(男性18.1年、女性12.8年) |
離職率*8 |
全体1.8%(男性1.7%、女性2.7%) |
年次有給休暇取得日数 |
19.7日 |
年次有給休暇取得率 |
82.2% |
- *6 2021年4月時点
- *7 正規従業員に対する比率。前述の従業員のうち、労働基準法上の管理監督者および労働協約にて非組合員とすることを定められている従業員(勤労・経理・警備業務など)などが組合員となっていません。実績は2021年3月31日時点。
- *8 自己都合退職者のみ
キオクシアグループでは、さまざまな職種で多様な人材が個々の強みを活かして働いています。